宮川ダムバス停-大和谷林道終点-六丁峠-焼山谷左岸尾根(p982-p1243-p1332)-池木屋山-霧降山-白骨平-宮ノ谷-蓮ダム-スメールバス停2011/12/10 13:15

12月4日に山に行きました。

コースは、

宮川ダムバス停-大和谷林道終点-六丁峠-焼山谷左岸尾根(p982-p1243-p1332)-池木屋山-霧降山-白骨平-宮ノ谷-蓮ダム-スメールバス停

で、休憩時間込みの行動時間は、7時間43分33秒79でした。

台高山脈の核心部の一つでもある池木屋山にどうしても登りたくて、事前にネットで色々調べました。しかも通常ルートの宮ノ谷からのピストンではなく。
その結果、公共交通機関でいけそうなコースは、これしかない、と定め、ヒルもいない、落葉後の見通しの効くこの時期を待っていました。

結果、大変満足な山行となりました(欲を言えば、もう少々すっきりと晴れてくれたほうがありがたかったですが)。
特に、焼山谷左岸尾根はすばらしく秘境感に溢れ、展望にも恵まれた大満足なものとなりました。

期せずして霧氷にも出会うことが出来たので、その点でもよかった山行でした。

結局山中では人に会うことはありませんでした。


まずは宮川奥地に分け入るのにこれで3度目の乗車となる大台町営バスの始発に乗車。
H231204 0745 大台町営バス


おおよそ1時間で堰堤前バス停(宮川ダム右岸)に8時55分頃に到着。ここからは人力。時間短縮のため林道終点までは走ります。
H231204 0855 宮川ダム前のバス停


といいつつ、写真は撮ります。
堤体を左岸に渡る途中にある宮川ダムの概要の看板。
H231204 0856 宮川ダムの説明板


大和谷へ向かい林道を進むと吊橋。
橋の通るところはグレーチングで、下が丸見え。
少々怖い。
H231204 0912 大和谷にかかる吊橋 路盤はグレーチングで下が丸見え


渡りきるとハイキングコースの紹介看板。
でも、当然だが、池木屋山の名前など出てくるはずもない。
H231204 0915 ハイキングコースの案内板


大和谷右岸に渡り進むと林道上がオーバーハングしている。
通過後振返ると、こんな感じ。
H231204 0925 オーバーハングした林道を振り返り撮影


大和谷発電所。
その上流側の山腹の滝。
極めて急峻。
そして、絶景。
H231204 0931 大和谷発電所と滝


上流を見ると変わった形の尾根。
ものすごく切れ落ちている。
まさかあそこあたりを登っていくんじゃぁないだろうなぁ…。
H231204 0935 すごい形の尾根


進んでいくとほんとに小さなマイクロバスが林道脇に放置されている。
木原造林株式会社、と側面に書かれている。
昔、作業員を運んでいたんだね。きっと。
H231204 0937 木原造林株式会社のマイクロバス トヨタ製


そうこうしている内に左岸側へ渡る。林道終点もあと少し。
H231204 0940 1 林道終点近し 大和谷を渡る


橋から上流側を見ると、険しい山だとよく分かる。
凄いところだなぁ…。
H231204 0940 2 橋の上から上流側の尾根を望む


最後の橋。
H231204 0941 1 最後の橋


その脇には「涼石岩屋」の看板。
いわれが書いてありました。
嫉妬心は怖いですね~。
H231204 0941 2 最後の橋の袂には涼石岩屋の案内板


林道終点までは、おおよそ40~45分程度。ゆっくりのジョグでした。

林道終点から先に進むには、川沿いから少し勾配のついたコンクリート舗装の残骸をちょっと登って、その先に階段があるのでそこを上り、山道に入っていきます。

ここが、標高400mくらい見たいですね。
H231204 0949 林道終点からいよいよ登山開始

更に進むと、赤い策があって、「関係者以外立ち入り禁止」とあります。木原造林株式会社さんです。
申し訳ありませんが、進入させていただきます。

H231204 0951 関係者以外立入禁止 ですが すみませんはいらせていただきます


谷沿いの左岸側を梯子や単管パイプなどで道がつけられています。
造林作業の道なのでしょうね。かなり快適ですが、地形は凄く急峻です。
所々真新しいピンクのテープが目印になっていました。
H231204 0955 梯子や単管パイプで道が作られている


進むと、「大和谷ダム」の標識がついていて、右に折れ、沢を詰めていく道になります。
H231204 1002 大和谷沿いから六丁峠に向けて谷を詰めていく

もう使っていないようですが、モノレールの軌道が導いてくれます。少々急なので、右に行ったり左に行ったりつかず離れず、徐々に高度を稼ぎます。

谷を詰めていく最中、こちらの鳴らす鈴に気がつき驚いたのか、物音がする。
鹿であれば、ケーンと鳴くと思うのだけれど鳴き声はしない。
ガサゴソ、ドドドド…。

登っていくと握りこぶしくらいの足跡。斜面を焦って登りすべりまくっている。
熊??

イノシシさんでもなさそうだし…。
H231204 1019 既に使われていないようだがモノレールの軌道を目印に登っていく


登りきると、六丁峠。
少しひらけた感じになっています。
H231204 1023 1 六丁峠のプレート


そこから「大和谷ダム」へは、山腹をトラバースしながら下降していくようですが、こちらには行きません。
H231204 1023 2 六丁峠から大和谷ダムへの巡視路が谷沿いの山腹をトラバース


行くのは、この尾根道。2本ある電柱の右側です。
H231204 1024 六丁峠から尾根を登る


ピンクテープや赤テープ、白いテープなどが道案内してくれます。
H231204 1025 尾根の状況 テープや踏み跡刈払われた跡もあり


尾根はかなり急。所々ヤブになるところもあり道を探しつつ、尾根芯を外さないよう気をつけながら登っていく。
途中、黄色い鉄塔が根元から折れ曲がっているとこともあった。
H231204 1032 捻じ曲がった鉄塔


更に上がると、小屋の残骸。ケーブルの残骸もあるので、索道の操作でもしていたのかな。
H231204 1047 崩壊した小屋 おそらく伐採時にケーブルを操作でもしていたのでしょう


同じ場所から宮川ダムの方向の尾根を望む。
急ですね。
H231204 1048 尾根から大和谷下流方面を望むと険しい地形が明瞭 あんなところ降りられない


宮川ダムの湖面も見えます。
林道終点の橋も見えますね。
ということは、橋から見えていた急な尾根の上にいるということか…。
H231204 1050 尾根から大和谷下流 宮川ダムの湖面も少々見える


焼山谷。
H231204 1051 焼山谷を望む


索道のアンカーになっていたのかな、大きな岩にケーブルがまきつけられていた。
H231204 1054 大きな岩をすり抜ける


刈り払われているところを素直に登っていく。
H231204 1055 尾根は刈払われているところも


絵になる枯れ木があったので、宮川ダム湖を背景に撮影。
H231204 1102 絵になると思って湖面を背景に枯れ木を


中央部に水が落ちるところが見える。
大和谷ダムかなぁ。
H231204 1103 1 中央部に大和谷ダムかなという落水が確認される それとも自然の滝かなぁ


伐採されて、そのまま放置されているんだろうか。低い木が尾根を覆う。
H231204 1103 2 登っていく尾根


冬枯れの山腹。急勾配です。
H231204 1109 なかなかの傾斜


比較的勾配の緩い丸い尾根もところどこと出てきます。
H231204 1124 比較的丸い尾根もある


焼山谷の様子。上のほうがなんとなく白いような気もします。
H231204 1139 美しい冬枯れの焼山谷


展望がきくので、焼山谷左岸尾根から望む焼山谷及びその尾根をパノラマにして見ました。
H231204 1147 パノラマ 焼山谷左岸尾根より


熊野灘も望めますね。
H231204 1149 熊野灘かな


趣のある木。ご苦労されていますね。
H231204 1157 立派な木


登ってきた尾根を振返ります。緩やかなところが見えているんですね。
対岸の国見山の巨体が立派です。
H231204 1158 登ってきた尾根 緩やかな部分が見えます


でも、まだまだのぼりは続く。
H231204 1205 まだまだ登ります


とにかく尾根道なので、えっちらおっちら登っていけば、つくのがいいですね。
ようやく池木屋山の東尾根上P1332に到着。
2時間半も登った。
林道終点からは900m超の標高差。
H231204 1214 p1332到着 長いのぼりでした


12時までには着きたかったんだけれど、ちょっとオーバー。でも、一休み。
三峰山方面。倶留尊山や大洞山あたりも見えますね。
雲は出ていますが、展望がきいていいです。
H231204 1215 高見山から東に伸びる稜線を確認


大変苦労されていそうな木を眺めながら、エネルギー補給をします。
H231204 1219 稜線で苦労されている大木


さて、先を急がねばなりません。
イザ、池木屋山へ。
尾根道。
H231204 1220 尾根の道 ここはそれなりの登山道


東尾根から焼山谷周辺をパノラマで撮影。
H231204 1222 パノラマ 池木屋山東尾根から焼山谷を望む


焼山谷のようす。
H231204 1224 焼山谷を尾根から望む


二重山稜。
H231204 1232 二重山稜


その場所にある標識。判読できず。
H231204 1233 看板の文字が消えている


尾根道を突き進む。
H231204 1235 尾根道


池木屋山山頂目前。
H231204 1246 池木屋山山頂前


山頂に到着。目標の13時前につけた。
H231204 1248 池木屋山山頂


風が吹くと上から冷たいものが降ってくるので、雨かあられか、と思っていたら、霧氷が溶けて風に吹き飛ばされて、落ちてきていたみたい。
尾根上から山の上の方が白いと思っていたのは霧氷だったようですね。
山頂で写真を何枚かとって、霧降山へ向かう。

しかし、本当にブナだらけ。
H231204 1254 霧氷の解け残り


少し下ると小屋池。
H231204 1259 池木屋山と池


尾根道は快適です。
H231204 1307 霧降山への尾根 台高縦走路


アップダウンを繰り返すと霧降山に到着。
H231204 1317 1 霧降山のプレート


朽ちた標識。
H231204 1317 2 霧降山山頂


奈良側には展望がないが、縦走尾根の三重側は大展望。
パノラマにしてみました。
こちらでエネルギー補給。
あとは、霧降山の東北東に伸びる尾根を下っていくだけ。
H231204 1318  霧降山より東方向を望む


下り始めて山頂を振返ります。
H231204 1332 霧降山山頂を直下から


尾根道は踏み跡もはっきりしていて、快適。
ただ、風が強く、寒い。
H231204 1335 霧降山の東尾根上を下る


ヤセ尾根でもある。
寒いよ。登りじゃないからなぁ。
H231204 1344 かなり険しい


相当に苦労していそうな木。
H231204 1347 大変苦労されている木


白骨平。
H231204 1353 白骨平全景


標識のついた枯れ木は凄く大きな木です。
一見の価値あり。
H231204 1354 白骨平のプレート プレートの付いている木は相当太い木でした


きれいな尾根道。
H231204 1401 気持ちのいい尾根道


ついつい直進しそうですが、左に下っていきます。
H231204 1403 迷いそうな場所にはトラロープ

コブシ平に到着。
H231204 1414 コブシ平


急な下り。
H231204 1416 かなり下りまくる


ヤセ尾根。
H231204 1417 痩せ尾根

所々登り返しもあります。
H231204 1432 所々登り返しもある


そのうち尾根からはずれ、植林地の中に入って下ることになります。
H231204 1439 植林地上部にいたり2重になっている鹿除けネットを紐を解いて入っていく


同じ場所を中から撮影。
H231204 1449 入り終わって撮影


切り株の上に石を載せてあるのが目印、だそうです。
H231204 1450 1 切り株の上の置石が目印


相当急な山腹。
山腹の下部が見えません。
それくらい急。
H231204 1450 2 対岸の山も険しく迫る


モノレール沿いを選択し下っていきます。
H231204 1458 モノレール沿いに下りていく


あー、失敗したみたいです。イバラが多くていたいよ。
H231204 1504 1 するとかなりの藪でトゲトゲがすごい こちらは間違いだったみたい


宮ノ谷が近くになってきました。
下に白い屋根が見えます。
H231204 1504 2 白い屋根が見える

そこにモノレールが格納されていました。
5人乗りだそうです。
H231204 1517 屋根の下には5人乗りモノレール


ようやく到着し、下ってきた植林地を振返りました。
さ、ここからは、スメールまで走るぞ。
17:15が最終バス。2時間ないし…。
H231204 1525 林道に出ました 宮ノ谷


宮ノ谷の出合。
H231204 1529 宮ノ谷の合流地点


江馬小屋谷の出合。
H231204 1535 江馬小屋谷出合


通る予定だった林道は通行止め。
げげげげ~。
H231204 1543 林道清瀬線終点だけれど通行止め


蓮川中間橋から下流側は林道が走れるみたい。良かった。
県道を行くと、少々大回りになるので、人力には助かります。
H231204 1558 蓮川中間橋


香肌湖の上流を望む。
H231204 1607 湖面


途中、ヘリポートがありました。
H231204 1612 ヘリポート


布引谷橋。
H231204 1618 布引谷橋


布引谷。
道路法面が痛々しい。
H231204 1619 布引谷


夕景。
H231204 1621 夕景


布引トンネル。
向こう側には蓮ダムが見えます。
H231204 1622 布引トンネルの向こう側に蓮ダム


蓮ダム。
H231204 1628 蓮ダム


9%勾配を下っていきます。
H231204 1632 9%勾配


蓮ダム方面を橋の上から望む。
H231204 1637 蓮ダム方面


スメールバス停のあるパターゴルフ場のクラブハウス。
H231204 1639 パターゴルフ場


スメールバス停到着。30分前にはつきました。よかったぁ。
H231204 1640 スメールバス停


しばらく休憩していると、バスが到着。
時間までは、休憩して、暗くなった頃に再始動して、バス停で私一人をのせて、出発。
H231204 1646 1715発の三交バス到着し休憩



この登山の計画を立てる際には、以下のサイトを参考にさせてもらいました。
感謝します。


ヤブ漕ぎ日誌「宮川大和谷支流焼山谷尾根周回【台高】」
http://genge-do.at.webry.info/200701/article_2.html

「台高山系大和谷遡行熊に出会った!!」
http://www2e.biglobe.ne.jp/~TMIYATA/kihn/k027/k027b.html

ワンダーフォーゲルの山紀行「池木屋山その2」
http://blogs.yahoo.co.jp/watanabe_k0904/33575537.html

「千尋の幻の巨木杉見学と大和谷からの池木屋山」
http://www.d1.dion.ne.jp/~ysn/sub9.html

三重大学ワンダーフォーゲル部 活動日誌「錬成山行Ⅱ 台高山脈南下パーティ」
http://blogs.yahoo.co.jp/muwv_web/34876995.html

「台高山脈池木屋から焼山谷尾根」
http://santatei.com/tabi/1900/ikegoya.htm

山が道楽~♪「焼山谷(台高)」
http://blogs.yahoo.co.jp/ikko1175/48455170.html

「台高 池木屋山(登り宮ノ谷・下り霧降山尾根道) (無雪期ピークハント/縦走 / 大台ケ原・大杉谷・高見山)」
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-149090.html




登ってみて、焼山ノ尾からの道は左岸尾根から分岐しているはずですが、全く気がつかなかったです。初めから行く気が無かったので見落としたのかもしれません。三重大学の方々が今年の6月に通っているので、道はあるのでしょうが、左岸尾根のほうが少なくとも登りに関してはわかり易いように思いました。

焼山ノ尾のコースは、山と高原地図に紹介されていますが、上に掲げたサイトを見る限り、私は使う気になりませんでした。

今回登った焼山谷左岸尾根ですが、下りに使うのは、やっていないので分からないところもありますが、夏の葉の茂った状態でもなければ、比較的わかり易いのではないか、と感じました。

しかし、いずれにしても、かなりハードなコースでした。

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